食物繊維でお腹が張るときは、いったん摂取量を減らし、少量から段階的に戻すのが基本です。水分をとりながら、豆類・玉ねぎ・小麦製品などで張りやすい場合は、原因になっていそうな食品を一度に多く食べないようにします。
食物繊維でお腹が張る主な理由
食物繊維の一部は大腸で腸内細菌に分解され、そのときにガスが発生します。急に食物繊維を増やした場合や、便秘でガスがたまりやすい場合は、お腹の張りを感じやすくなります。
また、食物繊維には、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」があります。野菜や根菜などに多い不溶性食物繊維を急に増やすと、便の量が増えて張りやすくなることがあります。
お腹の張りを抑えるための対策
1. 食物繊維の量をいったん減らす
張りが強いときは、食物繊維を無理に目標量まで増やそうとせず、数日間は摂取量を少し減らします。症状が落ち着いたら、1回の食事で大量にとらず、少量ずつ戻してください。
たとえば、いきなり大量のサラダや豆類を追加するのではなく、普段の食事に少量の野菜や果物を加え、張りの変化を確認します。
2. 食物繊維を急に増やさない
食物繊維を増やすときは、数日から1週間ほどかけて段階的に調整します。食物繊維の多い食品を複数種類、同じ日に大量に加えると原因を特定しにくいため、まずは1種類ずつ試すと判断しやすくなります。
3. 水分を不足させない
食物繊維を増やすときに水分が不足すると、便が硬くなったり、排便しにくくなったりすることがあります。水やお茶などを一度に大量に飲むのではなく、日中に分けてとるようにします。
ただし、心臓や腎臓の病気などで水分量を制限されている場合は、自己判断で水分を増やさず、主治医の指示を優先してください。
4. 張りやすい食品を一度に多く食べない
次の食品は、人によってガスや張りの原因になることがあります。
- 豆類
- 玉ねぎ、にんにく、キャベツなどの一部の野菜
- 小麦を使った食品
- りんご、梨などの一部の果物
- 人工甘味料を含む食品や飲料
これらをすべて避ける必要があるわけではありません。食べた食品、量、張りが出た時間を記録し、特定の食品や量との関係があるかを確認します。
5. よくかんで、ゆっくり食べる
早食いをすると空気を多くのみ込み、食物繊維とは別にお腹が張ることがあります。食事を急がず、よくかんで食べることも対策になります。炭酸飲料や、ガムをかむ習慣がある場合も、空気をのみ込む量が増えていないか確認してください。
6. 軽く体を動かす
食後に無理のない範囲で歩くと、腸の動きやガスの排出を促すことがあります。強い腹痛があるときや体調が悪いときは、運動せず休んでください。
水溶性食物繊維に替えるとよい?
不溶性食物繊維の多い食品で張りやすい場合は、食物繊維の種類を見直す方法があります。水溶性食物繊維は、水分を含んで便を柔らかくする働きがあるため、便が硬い人には取り入れやすい場合があります。
ただし、水溶性食物繊維も多くとれば張らないとは限りません。食品を替える場合も少量から始め、症状を見ながら調整してください。
食物繊維を減らしても張るときは
食物繊維を控えても張りが続く場合、便秘、下痢、乳糖不耐症、過敏性腸症候群など、別の原因が関係している可能性もあります。ただし、症状だけで原因を特定することはできません。
次のような症状がある場合は、食物繊維の調整だけで様子を見ず、医療機関に相談してください。
- 強い腹痛や、繰り返す腹痛がある
- 血便、黒い便、発熱、繰り返す嘔吐がある
- お腹の張りが急に強くなった
- 便やガスが出ない状態が続く
- 体重減少や食欲低下を伴う
- 対策をしても症状が長く続く、または悪化する
まずは張りの原因になっていそうな食品や摂取量を記録し、食物繊維を急に増やさず、水分・食べ方・排便の状態を合わせて見直します。症状が強い、長引く、他の症状を伴う場合は、消化器内科などで相談することが大切です。







